文化財・歴史遺産
水戸街道の宿場町として、また利根川舟運の要衝として栄え、茨城県の玄関口として発展し続けてきた取手だからこそ、歴史的な見所がたくさんあります。市内には、国や県、市が指定した文化財が13件あります。取手の文化や歴史を訪ねてみませんか
龍禅寺三仏堂(国指定重要文化財)
裳階(もこし)をめぐらせた建物としては日本唯一のものです。
16世紀前半(室町時代)の建立とされる貴重な中世建築で、両側面と背面の三方に裳階(もこし)をめぐらせた建物としては日本唯一のものです。重厚な茅葺屋根の寄棟造りと、中世建築の特徴を良く表している堂内部の組物などが残る取手市唯一の国指定重要文化財です。
旧取手宿本陣染野家住宅(県指定文化財)
水戸街道に残る本陣建築では唯一内部が公開されています
宿場には参勤交代などの大名が泊まる本陣がおかれましたが、その土地の有力者や豪農などの屋敷があてられ、取手では染野家がこの役目を務めていました。代々取手宿の名主を勤めた染野家は、水戸徳川家から本陣に指定されました。
建物は寛政7年(1795年)の建築で、水戸街道に残る本陣建築では最古のものとなっています。染野家には、歴代の水戸藩主との深いつながりを示す品々や、多くの古文書が伝えられています。
毎週金・土・日曜日の午前10時から午後4時(入場は午後3時30分まで)まで年末年始を除き公開されています。
長禅寺三世堂(県指定文化財)
「さざえ堂」といわれる珍しい建築様式です
往路・復路が交わることなく一方通行で巡拝できる「さざえ堂」といわれる珍しい建築様式で坂東、秩父、西国の各観音札所のご本尊計百体が安置されています。
※普段は内部の一般公開はしていません。
本多作左衛門重次墳墓(県指定史跡)
一筆啓上 火の用心
徳川家康に仕え、「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな、馬肥やせ」という要領を得た簡潔な手紙の作者として知られる本多重次は、取手に領地を得て最晩年を過ごし、取手で亡くなりました。
地蔵ケヤキ(県指定天然記念物)
樹齢1600年のケヤキの大木
高源寺境内にある樹齢1600年、目通り10メートルのケヤキの大木です。根元の洞穴には子育て地蔵尊が安置され、安産・子育てに御利益があるとされ、遠方から訪れる参拝客も多いです。
とげ抜き地蔵
とげばかりでなく苦労や不幸も抜いてくれる地蔵
とげ抜き地蔵(とげ抜き地蔵ロードパーク)は国道294号線沿いにあります。昔、とげぬき名人のお婆さんがいましたが、寄る年には勝てず、いよいよ亡くなるという時に、「これからは地蔵様がとげをぬいてくれる」と遺言しました。それに従って地蔵尊を建てたところ、とげばかりでなく苦労や不幸も抜いてくれるということから遠近から参詣者が絶えることなく訪れるようになったそうです。
くじばさま
とりでのパワースポット?
ゆめみ野公園の一角に「くじばさま」と呼ばれる石像があります。
石像は老婆の姿をしており、くじに当たるご利益があるとされ「くじばさま」と呼ばれ、サカキを供えたり、お地蔵様のように赤い布を首に掛けたりして、地元では、これまで「くじの神様」として信仰されてきたようです。
くじに当たるご利益がある?…とりでのパワースポットかもしれませんね。